グラミー賞の「最優秀アルバム技術賞(ベスト・エンジニア賞)~クラシック以外」の歴代の結果です。 この賞は、現代音楽の音響技術者が対象です。 「レコーディング・エンジニア(録音技術者)」「マスタリング・エンジニア」「サウンド・エンジニア」らに授与されます。 クラシック以外のアルバムが対象です。 賞の英語名は「Best Engineered Album, Non-Classical」です。 受賞作と受賞者(エンジニア)をリストにしています。 (アワードウォッチ編集部)
2020年代 | 2010年代 | 2000年代 | 2024年の全部門→ | グラミー賞→
年 | 受賞 |
---|---|
2023 |
ハリー・スタイルズ
(Harry Styles) 「ハリーズ・ハウス」 (Harry's House) エンジニア:Jeremy Hatcher, Oli Jacobs, Nick Lobel, Mark "Spike" Stent & Sammy Witte マスタリング:Randy Merrill ※2023年の全部門→ |
年 | 受賞 | ノミネート |
---|---|---|
2022 |
トニー・ベネット&レディー・ガガ
(Tony Bennett and Lady Gaga) 「ラヴ・フォー・セール」 (Love For Sale) エンジニア:Dae Bennett, Josh Coleman & Billy Cumella マスタリング:Greg Calbi & Steve Fallone |
※2022年の全部門→ |
2021 |
「Hyperspace」 ベック エンジニア:Drew Brown, Andrew Coleman, Shawn Everett, Serban Ghenea, David Greenbaum, Jaycen Joshua & Mike Larson マスタリング:Randy Merrill |
※2021年の全部門→ |
2020 |
「When We All Fall Asleep, Where Do We Go?」 ビリー・アイリッシュ エンジニア:Rob Kinelski & Finneas O’Connell マスタリング:John Greenham |
|
年 | 受賞 | ノミネート |
---|---|---|
2019 |
「カラーズ」 ベック エンジニア:Julian Burg, Serban Ghenea, David Greenbaum, John Hanes, Beck Hansen, Greg Kurstin, Florian Lagatta, Cole M.G.N., Alex Pasco, Jesse Shatkin, Darrell Thorp & Cassidy Turbin マスタリング:Chris Bellman, Tom Coyne, Emily Lazar & Randy Merrill |
|
2020年代 | 2010年代 | 2000年代 | 2024年の全部門→ | グラミー賞→
年 | アルバムとアーティスト名 | 受賞者(エンジニア) |
---|---|---|
2019 |
「カラーズ」 ベック (Beck) 動画→ |
エンジニア:Julian Burg, Serban Ghenea, David Greenbaum, John Hanes, Beck Hansen, Greg Kurstin, Florian Lagatta, Cole M.G.N., Alex Pasco, Jesse Shatkin, Darrell Thorp & Cassidy Turbin
マスタリング:Chris Bellman, Tom Coyne, Emily Lazar & Randy Merrill |
2018 |
「24K Magic」 (24カラット・マジック) ブルーノ・マーズ (Bruno Mars) 動画→ |
エンジニア:Serban Ghenea、John Hanes、Charles Moniz マスタリング:Tom Coyne |
2017 | 「ブラックスター」 デビッド・ボウイ |
デビッド・ボウイ、トム・エルムハースト、ケビン・キルン、トニー・ビスコンティ、ジョー・ラポータ |
2016 | 「サウンド&カラー」 アラバマ・シェイクス |
ショーン・エヴェレット、ボブ・ラディック |
2015 | 「モーニング・フェイズ」 ベック |
トム・エルムハースト、コール・M・グライフ・ニール、デービッド・グリーンバウム、フロリアン・ラガッタ、コール・マースデン、ロビー・ネルソン、ダレル・ソープ、キャシディ・タービン&ジョー・ヴィシアーノ |
2014 | 「ランダム・アクセス・メモリーズ」 ダフト・パンク |
ピーター・フランコ、ミック・グゾウスキー、ダニエル・ラーナー&フロリアン・ラガッタ、ボブ・ラディック、アントワーヌ・シャベール |
2013 | 「ゴート・ロデオ・セッションズ」 ヨーヨー・マ、スチュアート・ダンカン、エドガー・マイヤー&クリス・シーリ |
リチャード・キング |
2012 | 「ペーパー・エアプレーン」 アリソン・クラウス&ユニオン・ステーション |
マイク・シプリー&ニール・カペリーノ、ブラッド・ブラックウッド |
2011 | 「バトル・スタディーズ」 ジョン・メイヤー |
マイケル・H・バウワー、ジョー・フェルラ、チャド・フランスコービアック&マニー・マロクィン |
2010 | 「楕円」 イモージェン・ヒープ |
イモージェン・ヒープ |
2020年代 | 2010年代 | 2000年代 | 2024年の全部門→ | グラミー賞→
年 | アルバムとアーティスト名 | 受賞者(エンジニア) |
---|---|---|
2009 | 「コンソーラーズ・オブ・ザ・ロンリー」 ザ・ラカンターズ |
ジョー・チッカレリ、ヴァンス・パウエル |
2008 | 「ビューティ・アンド・クライム」 スザンヌ・ヴェガ |
チャド・ブレイク、キャメロン・クレイグ、エメリー・ドビンズ&ジミー・ホガース |
2007 | 「アット・ウォー・ウィズ・ザ・ミスティックス」 ザ・フレーミング・リップス |
ザ・フレーミング・リップス、デイヴ・フリッドマン |
2006 | 「バック・ホーム」 エリック・クラプトン |
アラン・ダグラス&ミック・グゾウスキー |
2005 | 「ジーニアス・ラヴ~永遠の愛」 レイ・チャールズ&ザ・カウント・ベイシー・オーケストラ |
ロバート・フェルナンデス、ジョン・ハリス、テリー・ハワード、ピート・カラム、ジョエル・モス、セス・プレザント、アル・シュミット&エド・サッカー |
2004 | 「ヘイル・トゥ・ザ・シーフ」 レディオヘッド |
ナイジェル・ゴッドリッチ、ダレル・ソープ |
2003 | 「カム・アウェイ・ウィズ・ミー」 ノラ・ジョーンズ |
S・ハスキー・ホスクルド、ジェイ・ニューランド |
2002 | 「ルック・オブ・ラブ」 ダイアナ・クラール |
アル・シュミット |
2001 |
スティーリー・ダン
「トゥー・アゲインスト・ネイチャー」 動画→ 1980年の「ガウチョ」(ユニバーサル)以来、20年ぶりの新作。ジャズ、ラテン、R&Bなどの要素を昇華した洗練されたサウンドに彩られる。事前に方針を決めず、二人で曲を書き、練り上げる。1970年代当時と変わらぬやり方で作ったが、今の時代にも通用する作品に仕上がった。 スティーリー・ダンは、米国のウォルター・ベッカーとドナルド・フェイゲンの2人組。2人の血肉に染み込んだジャズの要素をスパイスとして巧みに振りかけたポップスだ。バタくささいっぱいの限りなく格好いい都会のBGMとして今もさんぜんと輝く。とりたてて目新しさはないが、その堂々たる響きに、自信のほどがうかがえる。 デビューは1972年。当初は6人編成のバンドで、都会的な凝った音作りが人気を呼んだ。一方でメンバーは次第に減り、ついにはフェイゲンとベッカーだけに。スタジオ・ミュージシャンを起用して作ったアルバム「彩(エイジャ)」(1977年)が大ヒットし、翌年グラミー賞も獲得した。 そのつど目的にあった演奏家、それも超のつく一流を起用する。スタジオに籠もり、高度に洗練された音楽を練りあげていく。そのためには、いかなる労力も惜しまない。その徹底した姿勢から生み出される音楽は、一分のすきもないほど鉄壁だった。 しかし1981年に突然解散した。 フェイゲンは1981年にソロ作品「ナイトフライ」を発表して大ヒットさせたが、以後、1980年代は表だった動きをぴたりと止めた。 1990年にフェイゲンがライブ活動を始め、1993年に12年ぶり2作目のソロ作「カマキリアド」を出し、そこで一曲ベッカーと共演したのをきっかけに突然、再会コンサートを始め、1995年にその実況録音盤「アライヴ・イン・アメリカ」を出した。 その間の1994年にベッカーのソロ作品「11の心象」発表もはさむなど本格的復活に向けた助走を始めた。その助走も実に5年がかりで、今年、やっと出たのがこの新作。 |
デイブ・ラッセル、エリオット・シャイナー、フィル・バーネット、ロジャー・ニコルズ |
2000 | ダイアナ・クラール
「ホエン・アイ・ルック・イン・ユア・アイズ」 動画→ ダイアナ・クラールは、ジャズ歌手でピアニスト。 カナダ出身。父親の好きな往年の名ピアニスト、ファッツ・ウォラーのレコードを聴いて音楽に目覚めた。 10代の終わりに米バークリー音楽院で学んだ。以降、ピアニストのジミー・ロールズらの教えを受けた。1995年にメジャーデビューした。 前作「ラブ・シーンズ」は全米ジャズチャートで32週連続で1位となるヒットを記録した。 本作は全13曲のスタンダード集。ボーカルとアレンジに重点を置いたというだけに、聴き慣れた名曲がダイアナ流の装いに彩られて見事に浮かび上がる。 前の2作はピアノ、ベース、ギターという、コールと同じトリオ編成で製作したが、今回はオーケストラを導入。より華やかなサウンドを聴かせた。 収録曲「ホワイ・シュド・アイ・ケア」はクリント・イーストウッド監督、主演の映画「トゥルー・クライム」の主題歌に起用された。 ジャズ好きで知られるイーストウッドとは二年前、ジャズ・フェスティバルで知り合った。 イーストウッド自身が作曲者に名を連ねた。 |
アル・シュミット |
2020年代 | 2010年代 | 2000年代 | 2024年の全部門→ | グラミー賞→
日本オーディオ協会などは1994年、レコーディングエンジニアにスポットを当てた「日本プロ音楽録音賞」を創設した。
エジソンが蓄音器を発明した1877年12月6日にちなみ、1994年から6日を「音の日」と制定した。それにあわせて、日本プロ音楽録音賞を設けた。
音楽、オーディオ産業のソフトの一層の質の向上と、レコーディングエンジニアの地位の確立を目的としている。
第1回目の最優秀録音賞は、日本コロムビアの「ドボルザーク交響曲第九番」(ノイマン指揮チェコ・フィル)が受賞した。
受賞者は以下の通り。
優秀録音賞は、以下の通り。
放送録音特別賞はNHK FM「ドビュッシー牧神の午後への前奏曲」(デュトワ指揮フランス国立管)。